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おきなわ環境クラブの新着情報

平成24年度コカ・コーラ環境・教育財団の寄付金による活動


「国場川(漫湖湿地)の水環境改善に向けた啓発活動」


H24年度 後期報告

001_国場川(漫湖)空中写真(google)

・テーマ:
  プログラムを通して漫湖湿地の水環境問題について知ろう!

・期間:平成24年度6月~10月
・場所:環境省 漫湖水鳥・湿地センター施設内及びその周辺
    または、団体学校内
・対象:国場川流域住民  ※プログラム参加者数:約308名
・内容:
  国場川(長堂川・饒波川)流域に住む小・中・高及び「こどもエコク
  ラブ」の希望団体に向けて、「講義」、「視察」、「実習」、「まと
  め」の4科目をセットプログラムとして実施する。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

去年の8月、このブログ内で前期の実施様子を紹介していますが、今回は、その後10月までに行われたプログラムの様子を紹介します~。


改めて…

那覇市にある国場川の下流、「漫湖」は、ラムサール条約登録湿地(水鳥の生息地として国際的に重要な湿地)に登録されていますが、全国的にみてもめずらしい「都市部に隣接する湿地」であるがゆえに、さまざまな環境要因によって問題や課題を抱えています。
河川敷に引き上げられる上流からの漂着ゴミ(台風後)

タイヤや自転車などが埋もれています

環境省のモニタリング調査 「マングローブの伐採区」



今まで、橋の上からしか見ることのなかった“漫湖(湿地)”の河川敷に初めて降りる生徒がほとんどで、河口域に広がるマングローブ風景や、そこに棲むカニや貝、魚などのエサを取るために飛来する渡り鳥たちを多く観察でき、生態系豊かな漫湖(湿地)であることを肌で感じ、学びました。
湿地センター木道からの底生生物の観察

とよみ大橋からのマングローブ拡大様子を観察

国場川(漫湖)左岸河川敷にて


また実習では、国場川の課題となっている漂着ゴミや水質の汚濁状況の簡易調査をおこないました。


ゴミ調査のカウント結果から、自分たち人間が出した生活ゴミ(特に、お菓子や買物袋のポリ・ビニール袋、ペットボトル、発泡スチロール等)が、中・上流域より下流の方が圧倒的に多いことが分かりました。
10mの方形区にあるゴミをカウント中

台風直前とあってゴミが散乱!

マングローブにひっかかったゴミから異臭がします


水質調査では、中・上流域と下流域から採取した水を比較すると、下流(那覇大橋下にて採水)よりも中・上流(めーばる橋、上間橋にて採水)の方が汚れ(COD)も高く、濁って(透視度)いました。

現在の水質状態はだいぶ改善されつつあるものの、未だ、私たちが出す生活排水が汚濁原因の約8割を占めているとされています。特に、湿地センター横の排水溝では、近くの団地からくる生活排水が流れるため、洗濯機を回す朝の時間や夕方の調理時間では、極端に結果が出ることも。
透視度計、CODテストをメインに測定中。

濁っているだろうか…


その他、対象に合わせたプログラムとして、エコクラブには水辺植物の種子を使った「工作体験」を最後に楽しんでもらいました。

これまでの体験について思い出の絵を描いてもらい、友達や家族へ渡してもらうことで、漫湖で楽しかったことや感じたことを伝えてもらいます。
アクアプランター工作様子


サキシマスオウノキのタネで出来たマグネット



最後は、このプログラムを通して「意見交換・まとめ」から出た発表を少しご紹介します~。


①漫湖で気づいたことは?

・「生きもの(カニ)がたくさんいた」
・「川によってゴミの量が違うことが分かった」
・「思ったより悪臭はなかった」
・「干満による川の変化を観察できた」
・「マングローブが広がってきていることが分かった」

②私たちにできることって何だろう?

・「ポイ捨てはしない・させない」
・「家庭から出来るだけ有害な水を流さない」
・「環境活動に参加する」
・「生きものを増やすことで、自然も増やす」などなど。。


短い時間の中でしたが、自分に出来ることについて皆さん、一生懸命に考えてくれました。(紹介しきれなくてごめんなさい~)
自分だけでなく、友達や家族にもポイ捨て「させない!」とは、なんとも頼もしい決意です!


各団体との調整やプログラムの実施に当たり、初めてのセットプログラムとあって、毎回、試行錯誤の連続でしたが、生徒たちの「気づき」や「発見」を目の当たりにできたことは、当クラブにとって、大変意義深い時間を一緒に共有できたものと思っています。

通常授業もある中、時間を調整して受講頂いた各学校の先生方へは、この場を借りて改めてお礼申し上げます。ご協力を頂きまして、有難うございました。


今回のコカ・コーラ社による「い・ろ・は・す“地元の水”応援プロジェクト」は、有難いことに、引き続き今年も当クラブが選ばれることとなりました。(寄付対象期間:2013/2/25~10/20)

より良いプログラムとなるよう、今後も、思考錯誤を続けていきたいと思います。












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